どん底薬剤師の這い上がり@帰ってきた太郎

〜 そして薬剤師業界の勃興へ〜

【薬剤師のキャリア】社会人成り立てくらいの上司に、この薬も知らないの?と驚かれた

こんにちは、太郎です。

 

f:id:cometarohpharma:20190805133518j:image

 

今回は、上司の言われた言葉で方向性が変わった話です。

その上司は病院薬剤師出身なのですが、私が驚くほど薬の知識が欠落しているため、この薬も知らないの?ということを思わず言ったのでしょう。

 

それを言われたとき、まずは調剤で薬剤師として磨かないとと危機感を抱いた瞬間でした。その薬は皮膚の薬なのですが、確かにいま聞けばすぐに内容や指導内容を即答できるレベルの薬です。病院薬剤師でゴリゴリやってきた方にとっては、レベルの低さに愕然としたことでしょう。

 

その上司は最初に入社したドラックストアで出会いました。ドラックストアの研修では薬の勉強などはあまりしません。店の経営に関する数字の勉強や、声を出す訓練などを行いました。

調剤薬局の会社でない限り、薬の知識はあまり叩き込まれません。私自身も薬剤師は薬以外の事をやって価値が高まるんだと当時は思ってました。

 

しかし、ドラックストアで働いていると、店の品出しとレジが多くて、なかなか薬に触れることは少ないのです。そしてそれが10年後、20年後経っても、出世しなければ同じ仕事をしているのです。

 

出世に選ばれるかについても、薬剤師以外に多種多様な人材がいるので、選ばれるかどうか分かりません。薬剤師は専門職という扱いなので、管理職になれるかは総合職ではいる方よりは、難しくなっているのです。

 

その上司の言葉を聞いてから、1年ほど経って、ついに離職することを決意しました。なぜ1年もかかったかと言うと、上司に出会ったのが、まだ社会人1年目でしたので、1年で辞めるのはちょっと勇気がいた為です。また、何年かいると、違った方向性が見つかるのではないかと、会社に期待していた部分もあります。

 

しかしながら、見つかりませんでした。1年経って見つからないのであれば、5年経とうが見つからないでしょう。自分で探し当てなければ見つからないのです。

 

 

あのとき調剤業務に転職して、本当に良かったと思います。

そもそも薬剤師は専門を売る仕事なので、会社でどうやって生きるかよりも、自分の専門をどのような形に作り上げていくかという方が大事です。これは薬剤師に限らず他の専門職にも言えるのではないでしょうか。会社は自分の専門性を作り上げる場所で、最終的には自分の腕で勝負していくのです。歳関係なくその覚悟はいずれ持たないといけないでしょう。

 

また、誤解を恐れず言うと、

ドラックストアで働くことを批判しているわけではありません。知り合いでも出世している方もいますし、薬剤師でありながら財務なども担当している方もいます。その方がどうキャリアを描きたいかが重要なのです。

私が勤めていた会社では、自分の描きたいキャリアを構築できそうには思えなかったのです。もちろん、その時の同期で生き生きと自分の目標に向かって働いているかたも多くいらっしゃいます。

 

新卒で辞めた時には、周りから辞めない方がいいといろいろ言われました。

しかしながら断言できますが、自分は専門職として生きているし、そもそも、会社がなんとかしてくれる時代ではもうなくなっています。

 

薬剤師のような専門職でなくても、会社に依存しない働き方、考え方がじわじわと来ているのかもしれません。